【歯科衛生士コラム福田知恵子さん】歯科衛生士のスキルアップと可能性
- 歯科衛生士コラム
学びたいことが明確になっていることが大切
・スキルアップに必要なポイント
常に情報が更新され、日々やることも増え、今の自分のスキル、知識に不安を感じる方も多いのではないかと思います。少なくとも私自身はそうです。スキルアップするといっても、“何を”スキルアップしたいのか?がわかっているかどうかが大事だと思います。自分の目標や心がけること、また具体的に何をしたいのか?がわかっていれば、不安に思うことは少なくなるはず。
例えば、私は「今年は、●●●に関することについて学ぼう」と決め、それに関するセミナーに参加、本を読むように心がけています。同じテーマをいろいろな角度から聞くと気づきがあり、楽しいです。
もし、その間、いろんな不安、焦りが出てきても、今後の課題として考え、まず自分で決めたことを優先にするようにしています。いまいち、“何”をスキルアップしたいのかが分からなければ、現場で必要とされている仕事に近いテーマを探してはいかがでしょう。自信がある分野を学びなおし、再確認することもさらに自信につながります。またさらに、一緒に学ぶ仲間がいれば尚楽しくなるのではと思います。
自分がどう行動するかを考え、経験することも学びです
・スキルアップする環境
環境は自分で作るものだと思います。今、環境が整っていないと感じるのであれば、何かが足りないのでしょう。何が足りないのか?自己投資できるお給料?学びを応援してくれる職場の制度?一緒に学ぶ仲間?自己研鑽するための時間?足りないものを言い出したら、いっぱいあります。でもすべて、自分で行動を起こせるものばかりです。
自分がどうしたいか?がわかっていれば、職場選びから、変わってくるでしょう。今の職場で、思うようにスキルアップできな
いと感じていれば、周りと相談しながら、自分がやりたいことを相談し、協力してもらえること、また自分が提供できることを
模索していけばよいと思います。もし、今の職場は周りと相談ができない環境であると思うのであれば、それは自分のあり方を見直すということも必要でしょう。自分一人ではできることが狭くなりやすいです。仲間がいて、仕事、学び、考え方の幅はひろがるものです。どのような環境でも、周りに求めるばかりではなく、まず周りとどうやっていくか?自分がどう行動する必要があるか?考え行動し、経験することも学びです。
自分にとって良いまたは悪い環境でも、永続的なテーマではないかと思います。
情熱と勇気を持って臨める仕事があることは幸せなこと
・フリーランス衛生士になって思うこと
私はフリーランスがいいとか、常勤がいいとか、考えていません。自分がその時々に働きやすい環境、必要とされていると感じた方向に進んできました。働き始めてから、常勤、非常勤で数か所兼務、登録スタッフ、社員、契約社員と、様々な働き方をしているので、フリーランスで不安はないですか?と時々聞かれますが、さほど不安はありません。もちろん、不安が全くないわけではないですが、これからどんなことができるのか?何を学んで行こうか?将来を考えると楽しいです。
“フリーランス”というのは、“自分次第であること”、“責任は自分でとる覚悟をもつこと”だと思います。歯科衛生士は技術職であり、以前よりも求められる分野が広くなってきました。歯科医師のように矯正、小児、口腔外科などの分野があるように、自分の興味のあるもの、得意な分野を伸ばして、自由に学び、自分らしく生きられる術を学び、それを糧に社会で活躍されたらよいと思います。それは、常勤でもフリーランスでも、どちらでもやる気になればできると思います。自分が職業人としての心構えができていれば、そのときどのような背景や環境があっても自分の活躍できる場ができ、情熱と勇気を持って臨める仕事があることは、幸せなことではないかと思います。
患者さんの一生に関わっていける素晴らしい仕事です
・歯科衛生士の魅力と可能性
歯科衛生士の仕事は、歯科医院で運営、患者さんのメンテ・疾患予防、機能訓練指導や啓発活動や、訪問診療での口腔ケア、メーカーで商品開発や営業など、様々な仕事の分野や活動があり、やろうと思えば可能性が広げることができます。やることいっぱい!とも言えますが、可能性が広がる職業だと思います。“やりがい”は人それぞれですが、自分を必要としてくれることは嬉しいものではないかと思います。患者さん、職場の仲間に「ありがとう」と言ってもられるよう自分ができることを楽しく続けていきたいですね。
しかし、自分が働きたいイメージがあっても、職場選びがうまくいかないとなかなか難しいでしょう。求人情報がたくさんある中で、“どう選んだらよいか”とそれはそれで悩むこともあるでしょう。しかし、求人情報もいろいろ工夫されている中で、例えば、DEN-PROのバーチャル医院見学では、動画で医院紹介があり、歯科医院の様子がイメージしやすいです。直接見学、面接のときは、緊張して、見ておきたいポイントを見落としたり、聞きたいことが聞けなかったりすることもあるかもしれません。事前にイメージして、面接時に準備できるので、有効なツールかと思います。
歯科衛生士は、お口の機能を育て、人生を楽しんでいただけるようケアをし、患者さんの一生に関わっていける素晴らしい仕事だと思います。私たち歯科衛生士自身も仕事を通して人生を楽しんでいきましょう。