フリーランス衛生士インタビュー 中村優さん

  • 歯科衛生士インタビュー
中村優さん

中村優さん

出身校:名古屋デンタル学院
歯科衛生士歴:20年
講演等:なし

都内を中心に歯科医院で活動。接遇から自費コンサルまで幅広く指導している。

歯科衛生士になったきっかけ

小さな頃から音楽をやっていた私は、有名な音楽家になって楽器を片手に世界中を飛び回りたいと思っていました。しかし、家が母子家庭だったこともあり経済的な余裕もなく、挑戦することもなく諦めたのを今でも覚えています。

音楽じゃなくても、人を喜ばせたい、人の記憶に残る人になりたい。

これが衛生士になったきっかけです。

私の新卒時の就活事情

私は長野出身ですが、名古屋の専門学校に通っていました。専門学校では地方出身者の就活をサポートしてくれる仕組みがあり、担当の先生から2件の歯科医院を紹介され面接に行ったことを覚えています。

親身に相談出来る環境だったので、患者さんと同じで歯医者の世界などまだ何も分からない私にとってはとてもありがたかったです。

歯科衛生士の有効求人倍率は一般企業の求人とは異なり引手あまたです。どこの歯科医院を選んでよいか迷ってしまいますね。

おすすめする歯科医院

スタッフさんの笑顔が沢山あるクリニックを選んでほしい、院長先生の甘い言葉に騙されないで!

あとは面接時に質問した際、誠実に答えてくれる院長先生の歯科医院は、スタッフ全員が仕事もテキパキとこなして院内も清潔で衛生士が先生と仲良くコミュニケーションを取っているはずです。

こちらの質問をごまかして話をする先生は、衛生士といい関係が築けていない歯科医院が圧倒的に多いです。求人サイトDEN-PROの動画求人は実際のクリニックの雰囲気を動画で観れるので、参考になると思います。是非利用してみてください。

よく面接時に緊張して自分からの質問を考えてこない衛生士さんもいますが、ぜひ一つは用意していってほしいですね!

衛生士の魅力、可能性

衛生士の魅力は医療人として患者さんの健康をサポートできる事。患者さんの状態が良くなっていくことを実感できる事だと思っています。患者さんの喜んだ笑顔を見た時は胸が熱くなります。

自分の気分が落ち込んでしまっている時、患者さんとお話ししているだけで気分が晴れることがよくあります。いつの間にか良い関係を築けて、私自身も励まされて元気をもらっています。

歯科衛生士法が平成26年に改正されてから、以前は「歯科医師、医師の直接指導の下…」 だったのが「歯科医師、医師の指導の下で予防処置を行うことができる」となりました。

ここ数年、フリーランスとして多くの先輩衛生士さん達が活躍しています。また、一般企業に勤めたり、会社を立ち上げたりと様々な場面でその活躍ぶりを拝見する機会が増えました。

衛生士が独立して起業するなんて、私の新卒当時には考えも無かったですから、素晴らしい先輩方が先陣をきってくれた今、益々衛生士としての働き方の選択肢が広がります。これから衛生士になろうとしている学生さん達には多くの希望と可能性が広がっていると思います。

フリーランスになってきっかけ

新卒当時の私も、いつかフリーランスになりたいなと思っていました。

自分のスキルアップを図る為、一般歯科だけでなく、口腔外科、小児、矯正、審美と様々な歯科医院で働きました。

ある程度のスキルを身につけたと思っていましたが、それでもなかなか踏み出すことができずにいました。私は自分でフリーランスになる!というウエーブ(転機)を作れていませんでした。

きっかけは6年前。担当している患者さんに「貴女はフリーランスになるべき」と言われました。今まで踏み出す事が出来なかった私の背中を押して頂けたことがきっかけです。

以前読んだ本に「自分でウエーブ(転機)を作るよりも、培ったものから生まれたウエーブに乗れ」と書いてありました。今でもこのフレーズを大事にしています。

フリーランスになって思うこと

実際に、フリーランス衛生士として人に教える事は非常に難しい仕事です。院長先生やスタッフの間で指導しますので、日々葛藤の連続です。

それでも、フリーランスになって最初に指導した新卒衛生士さんが立派な衛生士に成長し、転職することなく歯科医院の中心として活躍している姿が、私の頑張れる原動力になっています。情熱を持って接するとみんなも懸命に応えようとしてくれます。

今は何人もの衛生士さんを教えていますが、みんなとってもいい子で時には旅行にいくほど仲良しです。

スキルアップに必要なこと

私がスキルアップするために必要だと思う事は「患者さんに笑顔になってもらうために、どんな努力する事ができるか」だと考えています。自分のためではなく、患者さんのために。

その上でテクニックを磨くことは、患者さんとの信頼関係を作る最も大切な事です。

これは私が20年以上臨床に携わって思うことです。テクニックを向上させるために勉強して、知識を持つと自然に患者さんと会話が出来るようになります。会話をする事で患者さんとのコミュニケーションも円滑になります。テクニックを向上させることも知識を増やすための努力も必ず自分の糧になってくれます。

努力した分だけ救える患者さんが増えことが1番嬉しいです。

仕事とプライベートの切り替え方

「気分転換をしてストレスを溜めない!」私はONとOFFのスイッチを上手く切り替えられるタイプだと思います。

どんな仕事もメリハリをつけることは大切ですよね。しかし、それがなかなかうまくいかない時もあるのではないでしょうか?歯科衛生士の仕事って結構ストレスを溜めてしまいます。

私は一般の歯科医院で勤務している時から、そんな時は大好きなカラオケに行ったり、美味しいものを食べたり、旅行に出かけてみたり。気分転換をして一瞬でも仕事の事を考えない時間を作ります。

みなさんも自分なりのストレス解消スイッチを見つけてくださいね!