歯科衛生士と歯科衛生師の違いは?「士・師」どっちが正しい?

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「歯科衛生士」と「歯科衛生師」、どちらが正しいの?
普段は「しかえいせいし」と声に出しているため気にならなくても、文字にすると「士だったかな?師だったかな?」と迷った経験がある方もいるのではないでしょうか。
医師、歯科医師、看護師、薬剤師など、医療に関係する職業には「師」が付くものが多いため、
「歯科衛生師でも正しいのでは?」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、正しい名称は「歯科衛生士」です。
「歯科衛生師」という国家資格が別に存在するわけではありません。
では、なぜ「歯科衛生師」ではなく「歯科衛生士」なのでしょうか?
「士」は女性を意味しているのでしょうか?
今回は「歯科衛生士」と「歯科衛生師」の違いから、意外と知られていない歯科衛生士の名称と歴史について、分かりやすく解説します。

歯科衛生士と歯科衛生師、正しいのはどっち?

結論からいうと、
○ 歯科衛生士
× 歯科衛生師
です。
歯科衛生士は「歯科衛生士法」に基づく国家資格です。
歯科衛生士法では「歯科衛生士」という名称が使われており、現在は厚生労働大臣の免許を受け、歯科疾患の予防処置などを行う専門職として定められています。
つまり、「歯科衛生師」という似た名前の資格があるわけではありません。
求人を検索するときも、履歴書や職務経歴書を書くときも、正式には「歯科衛生士」と表記します。

「消防士」で考えると分かりやすい!

「士」と「師」の違いが分からなくなったら、身近な職業で考えてみましょう。
例えば、消防の仕事をする人は、
「消防士」
ですよね。
「消防師」とは書きません。
同じように、

消防士 → ○
消防師 → ×
歯科衛生士 → ○
歯科衛生師 → ×

と考えると覚えやすいでしょう。
一方で、

医師
歯科医師
看護師
薬剤師

などは「師」です。
ここで重要なのは、医療関係の資格だから必ず「師」になるわけではないということです。
歯科衛生士は医療に関わる国家資格ですが、正式名称はあくまでも「歯科衛生士」です。

では、なぜ「歯科衛生師」ではなく「歯科衛生士」なの?

ここが一番気になるところではないでしょうか。
現在の歯科衛生士という名称は、1948年(昭和23年)に制定された「歯科衛生士法」によって法律上の名称として定められています。
そのため、「歯科衛生師」と「歯科衛生士」のどちらを使ってもよいというものではありません。
では、

「なぜ法律を作ったときに『師』ではなく『士』を選んだの?」

という疑問が出てきます。
実は、ここは注意が必要です。
「専門職だから士になった」「女性の職業だったから士になった」など、もっともらしい説明を見かけることがありますが、少なくとも現在確認できる公的資料からは、1948年の制定時になぜ『師』ではなく『士』という漢字を選択したのか、その明確な理由までは確認できません。
そのため、理由を推測して断定するのは避けたほうがよいでしょう。
確実に言えるのは、

1948年に制定された歯科衛生士法で「歯科衛生士」という名称が採用され、現在まで正式名称として使われている

ということです。

「士」は女性、「師」は男性という意味?

ここもよくある疑問です。
結論として、
「士=女性」「師=男性」という意味ではありません。
例えば「消防士」「弁護士」などを考えてみれば、男性にも女性にも「士」が使われています。
反対に「医師」「看護師」「薬剤師」も男女共通の名称です。
つまり、
「士」と「師」の違いは性別によるものではありません。
ところが、歯科衛生士の歴史を調べてみると、「女性」と非常に深い関係があったことが分かります。

実は昔の歯科衛生士法は「女子」と書かれていた!

現在の感覚では少し驚くかもしれません。
1948年に制定された歯科衛生士法では、歯科衛生士について、予防処置を行うことを業とする「女子」として規定されていました。
つまり、制度が作られた当初、歯科衛生士は女性を前提とした職業だったのです。
その後、男性についても法律の規定を準用する仕組みが設けられ、男性も歯科衛生士になることが可能になりました。
そして2014年の法改正により、この男女を分けた規定が見直されます。
2015年4月1日の施行以降、法律上の定義は「女子」から「者」へ変更され、男女を区別しない規定になりました。
ここは少し混同しやすいところです。
「士」という漢字が女性を意味していたわけではありません。
一方で、
歯科衛生士という制度自体は、もともと女性を前提としてスタートした
という歴史があります。
「士だから女性」ということではなく、名称の漢字と当時の制度は分けて考える必要があります。

男性も「歯科衛生士」。もちろん「歯科衛生師」にはならない

現在では、男性も女性も同じ国家資格であり、正式名称は「歯科衛生士」です。
男性だから、
「歯科衛生師」
になるわけではありません。
厚生労働省の統計によると、男性の就業歯科衛生士は2016年(平成28年)の77人から、2022年(令和4年)には171人となっています。
まだ女性が99%以上を占めていますが、男性歯科衛生士も実際に活躍しています。
今後、歯科衛生士という職業の認知がさらに広がれば、性別に関係なく歯科衛生士を目指す人が増えていくかもしれません。

そもそも歯科衛生士はどんな国家資格?

歯科衛生士は、患者さんのお口の健康を支える歯科医療の専門職です。
歯科衛生士になるためには、歯科衛生士養成機関で必要な教育を受け、歯科衛生士国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受ける必要があります。

主な仕事として、

「歯科予防処置」
「歯科診療の補助」
「歯科保健指導」

があります。
歯石や歯垢の除去、歯科診療のサポート、患者さんへのブラッシング指導などを通じて、お口の健康を守っています。
特に予防・メインテナンスを重視する歯科医院では、歯科衛生士が重要な役割を担っています。
「歯医者さんで働くスタッフ」というだけではなく、専門教育を受けて国家資格を取得した歯科医療の専門職なのです。

求人を探すときも「歯科衛生士」で検索しよう

就職・転職活動をするときには、正式名称である「歯科衛生士」で検索するのがおすすめです。
例えば、

「歯科衛生士 求人」
「歯科衛生士 転職」
「歯科衛生士 パート」
「歯科衛生士 新卒 求人」
「歯科衛生士 ブランク 求人」
「歯科衛生士 オープニングスタッフ 求人」

など、自分の希望する条件を組み合わせて検索すると、希望に合った求人を探しやすくなります。
履歴書や職務経歴書、応募フォームなどに資格名を記載するときも、「歯科衛生士」と正しく記載しましょう。

「歯科衛生士」と「歯科衛生師」の違いをまとめると?

最後に、今回のポイントを整理してみましょう。
「歯科衛生士」が正式名称で、「歯科衛生師」という国家資格はありません。
そして、
「士=女性」「師=男性」という意味でもありません。
ただし、歯科衛生士制度の歴史を振り返ると、1948年の歯科衛生士法では女性を前提とした資格としてスタートしており、現在とは異なる時代背景があったことが分かります。
現在は法律上も男女の区別はありません。
男性でも女性でも、「歯科衛生士」です。
普段何気なく使っている資格名ですが、その歴史を知ってみると、歯科衛生士という仕事の成り立ちや変化も見えてきます。

歯科衛生士として、自分に合った職場を見つけよう

歯科衛生士という資格は同じでも、働き方は歯科医院によって大きく異なります。
予防・メインテナンスを中心に活躍できる医院、子育てと両立しやすい医院、新卒教育に力を入れている医院、ブランクから復職しやすい医院など、職場によって特徴があります。
だからこそ、求人を探す際には給与や休日だけではなく、
「どんな歯科衛生士として働きたいのか」
という視点も大切です。
歯科求人サイトDEN-PRO(デンプロ)では、歯科衛生士の求人情報を掲載しています。
求人情報だけでは分かりにくい医院の雰囲気についても、動画求人やInstagramなどを参考にしながら確認することができます。
就職・転職は、これからの働き方を決める大切な選択です。
ぜひ自分に合った歯科医院を見つけてください。
DEN-PROは、歯科衛生士の皆さんと歯科医院との良い出会いを応援しています。