失敗しない歯科医院の選び方

  • 歯科衛生士

歯科衛生士として毎日仕事をする中で一番と言って良いほど重要なことは職場選びではないでしょうか。現在の日本において、歯科医院はコンビニよりも多いと言われています。膨大な数の歯科医院の求人の中から自分に合った歯科医院を見つけるのは大変なことではありますが、まずは自分がどんな歯科医院で仕事をしたいのかをイメージしてまとめてみましょう。

一般の診療内容を全般行っているのか、専門分野に力を入れている医院なのか、また診療所の規模は大きいのか小さいのかといったことや、休日や勤務時間、福利厚生などの働きやすさに関する部分も重要です。

一般的に求人を探す際は歯科衛生士専門の求人サイトが充実しているので活用すると良いでしょう。それ以外にも新卒の方の場合は学校に届く求人や、ハローワークなどでも見つけることが出来ます。

歯科医院を見学する際に注意しておきたいこと

気になる医院が見つかったら、まずは見学を申し込みます。見学は行わずにいきなり面接になる医院もあるようですが、見学をしてからの方が実際に働いている衛生士の方やドクターの様子を見ることが出来るので、なるべく先に見学することをお勧めします。

他の医院との比較もできるように、最低でも3件は目安に見学を行いましょう。

【見学をする前】

見学の申し込みは主に電話で行うことになりますが、この電話から医院側があなた自身をどのような人なのかを判断する対象になりますので、対応はしっかり行ってください。

電話をかける時間帯にも注意し、基本的にどの医院も平日の夕方以降の時間帯や土日など週末に診療を行っている場合は終日忙しいので、事前に診療時間や休診日などは確認した上でアポイントを取るようにしましょう。

当日の時間やユニフォーム、ナースシューズの持参が必要かどうかも確認してメモに残します。

【見学する当日】

見学当日はスーツ着用で髪が長い人は事前にまとめ、アクセサリー類は外していきましょう。

第一印象はとても大切なので、身だしなみに不備がないか鏡で事前にチェックは必ず行っていってください。

予定の時刻にギリギリにならないように、5分から10分前には医院に到着するようにします。遅刻は絶対にしないように、医院の場所や使用する交通機関と所要時間は事前に確認しておきましょう。医院に着いたら笑顔で挨拶をし、見学に来た旨を伝えます。

見学中の態度も医院のスタッフの方々に常に見られていると意識し、立ち振る舞いなども注意しましょう。

  1. スタッフに聞く
    残業の有無や有給休暇の取得状況といった働きやすさに関わる項目は、既存のスタッフに直接確認したほうが実際の状況を踏まえた返答が聞けると思うので、手の空いていそうなスタッフの方を見つけて気になることは積極的に質問してみましょう。
  2. 治療レベルを知っておこう
    また設備面なども、自分が働く上で希望する環境なのか確認しましょう。狭い医院などはスタッフルームが無い場合や、新しい医院に比べて古い医院のほうが最新の機器を取り入れていないケースなどもあります。
  3. どんな人を採用したいのか知る
    見学の最後には院長先生と直接話す時間も設けられていると思うので、そこでは院長先生の求める人材像を確認します。
    歯科医師である院長先生と歯科衛生士は常に同じ方向性を持って診療を行っていかなければなりません。院長先生はあなたにどのような仕事をしてほしいのか、またどのようなコミュニケーションを求めているのかは必ず聞いておきたい項目になります。

ご自身ですべて対応出来るか心配な方は人材紹介サービスを利用するのも良いと思います。
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こんな歯科医院は怪しい?

見学者が来ている医院側は、普段はピリピリしている雰囲気でも、新たなスタッフを雇いたいと思っていればその様な雰囲気は出さない様にしていることもあるので注意が必要です。

入社してからこんなはずではなかった、とならない様に見学中に見るべきポイントをお伝えします。

まずは、歯科衛生士の業務の範囲内での行為を行っているかです。例えばレントゲン撮影はセッティングまでは歯科衛生士は行えますが、いざ撮影となりスイッチを押せるのは現在の日本の法律ですと歯科医師でないと行えません。この様な業務範囲外のことを歯科衛生士が行っているような医院は注意が必要です。

次に診療中の様子で、患者様のチェアタイムが短く、次から次と患者様が入れ替わり忙しそうにしているような医院は、新卒の方だと入職してからそのスピードについていくのが大変になる可能性があります。

また、歯科衛生士とドクター、受付などスタッフ間でのコミュニケーションがきちんと取れているかも重要です。歯科医院での仕事は個人で行う訳ではなく、チームワークが何よりも大切です。診療中のコミュニケーションが円滑であれば、チームワークもしっかり取れている医院がほとんどかと思います。

医院内で職種間の情報共有が円滑にできるように全体ミーティングを定期的に行ったり、大きな医院では独自の委員会などを作りスタッフ全体で医院を良くしようとしている取り組みを行っていることなどが判断項目になります。

面接に行った時は院長先生やスタッフの方の雰囲気が良く、上手くやっていけそうだと入職を決めても、いざ仕事を始めてみたら一変し威圧的な態度を取られたということは良くある失敗談です。

人間関係で辛い経験をすると、小さなコミュニティである歯科医院では仕事を続けることが難しいケースが多いです。慎重な判断を心掛けましょう。

今挙げたこと以外にも気になることは必ず質問し、疑問点は解決してから見学を終了しましょう。

アドバイス(新卒向け・既卒向け)

いざ就職活動を行うとなると、不安なことも多いかと思います。新卒の方と既卒の方では気をつけてもらいたいポイントは異なるので、ここではそれぞれに対してのアドバイスをお伝えしていきます。

【新卒の方へアドバイス】

まずは新卒の方へのアドバイスとして、初めての見学や面接はとにかく緊張もあると思いますが、リラックスして笑顔で対応出来るようにしましょう。面接で聞かれそうなことを事前にシュミレーションし、それに対してしっかり返答できるように練習するのも良いでしょう。

新卒だから何もかも教えてもらいたい、というよりは自分から学んでいきたいという姿勢を伝えられるかが重要です。

また、社会保険の有無や有給休暇などの福利厚生の部分も働きやすさに関わる内容なので、求人に提示されているものと変わりがないかも確認しましょう。

【既卒の方へアドバイス】

続いて既卒の方へのアドバイスです。既卒の方は今まで歯科衛生士として働いてきた経験が何よりもあなた自身の強みになります。

今まで自分が行ってきたこと、また今後挑戦していきたいことや興味がある分野について面接でしっかり伝えられると良いかと思います。

お給料の設定も既卒の方の場合は決まった金額が求人に掲載されていないことが多いため、しっかり確認しておきましょう。試用期間中と本採用でお給料の内容が変わる医院もあるので、注意が必要です。

まとめ

いかがでしたか?
いざ働く歯科医院を探すとなると、気をつけるべきポイントが沢山あります。

なるべくだったら働きやすく自分に合った職場で長く勤務したい、という方がほとんどかと思います。どこの医院も歯科衛生士は足りていない傾向があり、多くの求人の中からある程度自分で働きたいと思える医院を選ぶことができるので、あとは実際に見学や面接で最終的に判断してみてください。

残念ながら求人に掲載している内容と、いざ見学に行って話を聞いてみたら全然違う内容だった、ということも実際にあります。これだけ歯科医院の数があると、働き方も千差万別です。一日のうち大半の時間を過ごすことになる職場選びというのは、とても重要なことかと思います。

自分自身が求める条件と完璧に合う医院を見つけることは難しいかもしれませんが、どうしても譲れない条件から絞り込み、お給料の内容や勤務時間、福利厚生といった働きやすさに関わる項目などから、ここでなら働けると思えるものが5つ以上あることを判断基準にしてみても良いかもしれません。

気力も体力も必要な就職活動ですが、今までお伝えしてきた内容を参考にして頂き、諦めず自分に合った医院を見つけてみてくださいね。

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