【北原文子さん連載コラム2】患者さんの不安を和らげる「医療接遇」3つのポイント
- 連載コラム
前回は、医療人としての心得3か条をお話してまいりました。サービス業として認知された病院やクリニックでも接遇マナーの質が高い医療機関は、それだけで患者さんから好印象をもたれやすく、信頼関係も築きやすくなります。
医療機関が患者さんに対する接遇面でもっとも気をつけるべきポイントはただ一つ「不安を和らげること」だと思います。患者さんは医療についての専門家ではありません。自分の知らないこと、わからないことについて話すときは緊張するものです。特に医療はその傾向が多くみられると思います。来院された時から緊張や不安を持っていることを忘れずに理解してあげましょう。そして、その不安を取り除くためのポイントは以下の3つです。
その1:目を見て話しをしましょう。
話をするとき、話しかけられたとき、必ず目を見て話しをします。相手が見てくれているというサインは受け止めてもらえているという理解を生みます。
その2:声をかけられたらまず手をとめしょう。
話しかけられた際、何かの業務を行っている事も多いかと思いますが、すぐに手をとめて相手を見るよう心掛けましょう。相手を受け入れている態度を示すことで緊張の中話かけた患者さんの気持ちにこたえるスタートを切る事ができます。
その3:相手の話を最後まで聞く
まずは、伝えたいことのメッセージを最後まで聞いてあげましょう。話しを最後まで聞かないと訴えたいこと、伝えたいことを聞き取る事ができません。しっかり最後まで聞いて差し上げることで患者さんの不満や不安を取り除くことにつながります。
医療現場において求められる医療待遇のスキルというものは、患者さんの置かれた状況を考え同じ目線にたって患者さんが求めているものを探っていくことです。簡単なこと、単純なことのように思いますがいつでも完璧にできている。と自信をもって答えることができますか?
全ての患者さんの目線にたって考えていくのは非常に大変なことですが、同じ土俵に立とうと努力をしている姿というのは必ず患者さんに伝わります。患者さん一人ひとりとの付き合い方を考えて、心を込めて向き合っていくようにしましょう。