【北原文子さん連載コラム2】患者さんの不安を和らげる「医療接遇」3つのポイント

  • 連載コラム
北原文子さん

北原文子さん

Kuriere代表
歯科衛生士

■所属学会・認定資格
・日本抗加齢学会員
・Ocean Pacific Restorative of Esthetic Dentistry実行委員
・第二種歯科感染管理者
・歯科衛生士学校非常勤講師

■経歴
日本大学歯学部付属歯科衛生士専門学校卒業
1994年4月 国家資格歯科衛生士取得

都内歯科医院勤務。
1996年人材育成と企画サービスを行う有限会社エイチ・エムズコレクション入社。
セミナー講師、企業マーケティング・啓発活動、テレビ、ネット、メディア、雑誌などにも出演・執筆多数。全国の歯科衛生士学校で講義も行う。

2018年同社を退社。フリーランスとなり2019年4月よりKuriereを創業し歯科医療コンサルタントとして全国の歯科医院に訪問。また資格をもった方が自分の人生「キャリア」を将来の長期にわたり職務経験や計画的な能力開発を行っていけるようキャリア育てとしても活動している。

人のインフラを起こしたい!がテーマ。雑誌・メディアへの執筆主演も行う。同時に一般開業医で歯周疾患管理・訪問診療を中心に非常勤勤務として働く。

■過去の講演実績
全国ディーラー主催セミナー デンタルショー講演
全国歯科医師会・歯科衛生士会 講演
全国歯科衛生士学校 講演
歯科スタディーグループ 講演
2018年 日本額咬合学会 講演
東京都技工士会講演
他多数

■著書
美骨矯正(幻冬舎)
Dental Aesthetic(医学情報社)
医療スタッフのための美しいしぐさと言葉(日本歯科新聞社)

■DVD
デンタルエステ(ジャパンライム)
魅力アップのための医療接遇

前回は、医療人としての心得3か条をお話してまいりました。サービス業として認知された病院やクリニックでも接遇マナーの質が高い医療機関は、それだけで患者さんから好印象をもたれやすく、信頼関係も築きやすくなります
医療機関が患者さんに対する接遇面でもっとも気をつけるべきポイントはただ一つ「不安を和らげること」だと思います。患者さんは医療についての専門家ではありません。自分の知らないこと、わからないことについて話すときは緊張するものです。特に医療はその傾向が多くみられると思います。来院された時から緊張や不安を持っていることを忘れずに理解してあげましょう。そして、その不安を取り除くためのポイントは以下の3つです。

 

その1:目を見て話しをしましょう。

話をするとき、話しかけられたとき、必ず目を見て話しをします。相手が見てくれているというサインは受け止めてもらえているという理解を生みます。

その2:声をかけられたらまず手をとめしょう。

話しかけられた際、何かの業務を行っている事も多いかと思いますが、すぐに手をとめて相手を見るよう心掛けましょう。相手を受け入れている態度を示すことで緊張の中話かけた患者さんの気持ちにこたえるスタートを切る事ができます。

その3:相手の話を最後まで聞く

まずは、伝えたいことのメッセージを最後まで聞いてあげましょう。話しを最後まで聞かないと訴えたいこと、伝えたいことを聞き取る事ができません。しっかり最後まで聞いて差し上げることで患者さんの不満や不安を取り除くことにつながります。

医療現場において求められる医療待遇のスキルというものは、患者さんの置かれた状況を考え同じ目線にたって患者さんが求めているものを探っていくことです。簡単なこと、単純なことのように思いますがいつでも完璧にできている。と自信をもって答えることができますか?

全ての患者さんの目線にたって考えていくのは非常に大変なことですが、同じ土俵に立とうと努力をしている姿というのは必ず患者さんに伝わります。患者さん一人ひとりとの付き合い方を考えて、心を込めて向き合っていくようにしましょう。